principle, principal

君がスタンダード

向上心のゆくえ

わからなかったなあ。このままわからないままなのかなあ。

 

この書き出しだと、どうして辞めないといけなかったのかとか、そういう類についてのことを考えているように見えるけど、そんなことに関心はてんでまるでなくて、

彼のなにが、アイドルとしての「向上心」を奮い立たせてきたのか、それが、ずっとずっとわからなくて。わたしが、例の一報をみて、いちばんさいしょに思ったのが、「あ、これで、この疑問が解けないままおわってしまうのか」ということ。

 

でもそれがわからなかったから、長妻くんから離れられなかったんだろうなと思う。

長妻くんは、長妻くんを最後まで決めつけなかったから。

どんなひとかわからなかったから、すこしでもわかりたくて、ずっとみていたかった。

まるでわたしにはわからないことだらけで、だから、おもしろかった。

 

彼をすきになって、少しした頃から、ステージで見たまんまの彼のかっこよさ、かわいさを楽しむだけでは満足できなくなって、それから彼のことばのひとつひとつを意識して拾い集めるようになった。その"見たまんま"に、「昔はこうだったけど、今はこうだから」「この行動は、彼のこういう性格や発言に基づいているであろうから」という勝手な付加価値をじぶんでつけるという楽しみ方をすっかりするようになってしまって、それに気づいたときには、まるで純粋なファンではないなと反省したけれど。でも、そうしたくなるほど、やっぱり長妻くんはわたしにとって、ものすごく探りたくなるひとで、たくさんのふしぎな魅力に包まれているひとで、多分これは適切な表現ではないけれど、研究するように見るのが楽しかった。この応援のしかたに、わたしはいつか卒論でも書くのかと笑っていたけど、卒論は書かずに済んだ。結論がわからないままだからね。

 

とにかく、上記のように、わたしは長妻くんとはどんなひとなのかという、永遠に正解にたどり着けないことを、それでも考えることを趣味として生きてきたので、わからないけどわからないなりに途中まで考えたことを、最後にことばにすることぐらい、してもいいかなと。わたしは、わたし比で、長妻くんのことをすきになってから、まっすぐに長妻くんを応援し続けてきたと自負しています。

 

わからなかったこと、そのいち。まず、彼の原動力がわからなかった。彼が「ジャニーズのアイドル」に対する強い考えを話したことは一度もなかったように思う。もともと、母親きっかけの入所だし、それはよくあることとしても、そのあと「ジャニーズ」がすきなのだろうと感じたこともない。「デビュー」のことばもきいたことはわずかしかない*1し、ファンのために、ということばをきいたことも、多くはない。*2

しかし長妻くんは、中学時代全く仕事がなくて、事務所にいれた当の本人に「もういいんじゃない?」と言われても、この仕事がやりたかったので諦められなくてずっと連絡を待っていたと言っていた。*3

それは、「ダンスが好きだと気付いたから」という理由のもとだったようだけど、そこだけにこだわりがあるようには思えなくて。でも、長妻くんはそのあとも「この仕事を一生続けていくこと」を夢としていたし、どんな環境にいても「頑張ります」「成長します」と言い続けることをやめなかった。

 

『悩んだりつらいときもあるかもしれないけど、何ごとも最後までやり遂げたら得られるものがあると思ってます。ボクもがんばるので、いっしょにがんばりましょう』*4

 

たぶん長妻くんは、最後までやってみることそのものに、人間的な火がついてしまったのかな。

長妻怜央という人間はどこまで成長できるのか、それをこの仕事にかけてみてみたかったのかな。

アイドルとしてキラキラ輝くじぶんでいたいという欲ではなく、アイドルを通してキラキラ磨かれていくじぶんがみたい、というような。

 

『全ての仕事において全力を尽くすのは当たり前で、どう結果を残せるか。どう成長できるかも大切』*5

『(2015年の仕事に対して)もちろん全て全力だったけど、それで成長したのって数センチとか数ミリだと思うんです。だからといって頑張らなかったら何も変わらないし、成長もしない。そのわずかな成長を長く続けることで、何かひとつでも力になれればいいな』*6

『だって怖いの、(汗をかかずに)ふつうでいられるってことは、俺、がんばってないんじゃないか、って』*7

『撮影のたびに成長できるので、終わるころにはどうなっているのか、想像もつかない。僕も楽しみです。今の何十倍も実力をつけていきたいと思います』*8

『乗り越えた先にちょっと成長できた自分がいるのかもしれないと思うと、毎日の稽古がとても楽しい』*9

 

こんなようなことを、何度も、何度も言っていた。ほかにもあるけど、書ききれないほど。こちらがなぜそんなに?そこまで?と思うほど、長妻くんの根底には常に「がんばる」ことがあって、そしてそれに満足した姿は見られなかったように思う。がんばることで、成長する。それこそが、長妻くんの生きる目標なのだろうか。

じぶんの精神を、そしてそれに付随してくる技術を磨くために、こんなにも身を削って、強い信念をもって、新しい世界に飛び込びながら、ストイックに努力を重ねて。どうしてそこまでするのか、いかにがんばらないかをテーマに生きてきたようなわたしにとって、あまりに考えられなくて、理解できなくて、わからないから、ものすごく興味があったし、素直に尊敬してやまなかった。

そんな長妻くんを5歳児とか大型犬とか、わたしは思ったことはない。思えるはずがない。まあ、アイドルなんだから、好きの多様性はあってしかるものだと思うけれど。

 

あと、わからなかったこと、もうひとつ。長妻くんには、長妻くんの世界観はなかった。こだわる「もの」がなにひとつなかった。どんなものがすきで、どんなものがやりたくて、というのに触れる機会がほとんどなかった。というのも、ユニットに入ってからも、結局、長妻くんが考えたと明らかにされた作品を、ひとつも見られないままでおわってしまったから。何度か、じぶんがメインのパフォーマンスを披露する機会もあったけれど、それらは先輩たち主導だったろうし、16年のクリエで、長妻根岸基前田谷村で「じぶんたちで考えた」と言っていた5人のパフォーマンスも、わたしは見られなかった。まあそれをみても、ここが長妻くんが考えたところだろうとわかるはずもないけれど。もともと、近くにいるひとの影響をものすごく受けるひとだから*10、それもあって、長妻くんがはじめとなって生み出されたとわかるものってなかった。

見たかったなあ、長妻くんが考えた振付とか、演出とか、曲とか。唯一、30秒だけ披露したソロ曲が、玉森くんの『Crazy My Dream』で、演出も玉森くんのDREAM BOYSをそのまま再現したもの。さいしょのソロ曲は絶対に玉森くんの曲だろう、とは簡単に予想がついていたけれど、それがさいごのソロ曲にもなろうとはね。

でも、長妻くんはそれをやり終わったあと、「夢がかなった!玉森くんに伝えなきゃ」って言って*11。わたしはことばの通りにそれが長妻くんの夢のひとつであったと信じているし、じぶんの憧れに対してのまっすぐすぎる敬意を感じて、それこそが「長妻くん」の表現であったとも言えるのかもしれないな。

 

そう、だからきっと、長妻くんが表現したかったものは、長妻くんのからだやあたまの中の世界の一部分、つまりスキルとセンスではなくて、長妻くんそのものなのかなと思う。

あの素晴らしく端正な顔も、じぶんでも「長い」と言っていた手足も、アクロバットも、ダンスも、ピアノも、演技も、愛嬌も、ユーモアも、歌声も、こうして魅力的な要素の枚挙にはいとまがなくて。それらをなんでも、どれでも、「がんばる」ことで掴んできたと感じるのに、長妻くんは決してじぶんでじぶんをキャラクタライズすることはなかった。だから当然わたしも「長妻くんといえばこれ」「長妻くんは一言でいうとこういうひと」という表現は出来なかったし、したくなかった。長妻くんは、長妻くんでいることが何よりのこだわりで、がんばる長妻くんのすべてがいつだってひとつの作品だったのかな、と。ものすごく、アイドルらしいアイドルだな。スペシャリストではないし、プロフェッショナルでもないかもしれないけど、おかげで、彼がこちらにアイドルとしてみせてくれるすべてを、すきになってしまった。

 

ここまで、長妻くんはじぶんのために、終わりのない自己実現のためにアイドルをしていたのだろうか、というようなことをずっと書いてきたけど、長妻くんは「人を笑顔にする星のもとにうまれてきた」と自己紹介していた*12ので、それだから、じぶんよがりにならずにここまでファンをつけてきたんだろうなと思う。天職ってことばを思いつくのはかんたんだけど。じぶんのためにがんばることで、ひとにも楽しんでもらえるって、もう、みんなしあわせじゃん。長妻くんも、わたしたちも。

 

あと、みてきて、おもしろいなと思うところをざっと。謙虚で、基本的に自己評価は低くて、人見知りというのは本当で(だって、向こうからきてくれたひとにしか甘えないし、じぶんのことを好きなんだろうとわかりきっているひととしか話さないから*13)、好いてくれるひとのことはとことん好きで、家族がものすごく好きで、ひとの意見に対してそれは違うと反論することがなくて(反論はしないけどじぶんの見解や弁解は言う)、ひとを下げるようなことはほとんど言わなくて、同い年には意外と強くあたって、にこにこ話を聞いているようで聞いてないときが案外多くてそしてそれがわかりやすくて、ひとの意見をこれでもかというぐらい受け止めて否定せずにやってみて、ほんとうのライバルはきっと自分自身で、実はすごく賢くて、空気読めて、天然じゃなくて、狙ってボケられるぐらい頭の回転がよくて。

長妻くんって、長妻くんがじぶんにかける魔法は「がんばること」だけで、それ以外でじぶんのことを飾ろうとしないから、おもしろいよね。純真で、素直で、どうしても愛さずにはいられないようなひと。

 

『死ぬまでゴールはないからやれるところまでやりたい』*14

 

うーん。もっと疑問に思いたかったし、やっぱり、こたえに近づきたかったなあ。どうしてこんなにがんばるんだろう、どうしてこんなにがんばれるんだろう、どうしてこんなに強いんだろう、どうしてこんなにまっすぐなんだろう、どうしてあんなに楽しそうなんだろう、どうしてあんなにかっこいいんだろう、どうしてあんなにかわいいんだろう、なにが彼をそこまでさせるんだろうって、もっともっと思いたかった。

でも、長妻くんは、長妻くんにとって永遠に未完だから、ほんとうに、ぜったいにこたえが出ることはないんだけど。だから、意味のない疑問なんだけど。それでも、追いかけ続けたかった。彼の向上心のゆくえを、みていきたかったな。

 

 

この文章は長妻くんに届けるために書いているわけでは決してないので、ありがとう、とか、おつかれさま、とか、そういう彼へのことばを残すようなことはしないけど、

応援し続けてよかったと思えるような僕になってみせます、と言ってくれていた長妻くんのことを、応援し続けて、本当に、ほんとうによかった。うん、よかった。

 

このわたしの文章に対して、色々思うことがある人もいると思うけど、ここまで精神をさらけ出してくれた、すべてを愛することを許容してくれたアイドル長妻怜央くんだったから、色々思っていいと思います。これは、わたしの楽しみ方であり、これが、わたしの楽しみ方でした。

 

*1:でも、「Love-tuneで世界進出!」を目標と言っていた雑誌もあったよ

*2:ファンサだって、どちらかというとじぶんが楽しいからやっているように見えた

*3:2014年と2015年に話していた、2013年ごろの回想

*4:2015年秋

*5:2016年秋

*6:2015年冬

*7:2016〜17年冬

*8:2015年秋

*9:2017〜2018年冬

*10:これ、ものすごく観察しがいがあって楽しかった。人々がもつ長妻くんのダンスの印象は、だれといっしょにやっていた時代を主に見ていたかでぜんぜんちがう

*11:2017年冬。めちゃめちゃかわいかった

*12:2017年秋

*13:玉森くんがものすごい例外なだけ

*14:2016年冬

トゥモローランド・ランドスケープ

長妻怜央です!これでも16歳です!』

 

2015年3月27日昼、横浜アリーナ*1彼がその場で発した唯一の言葉は、ばつぐんに聴き取りにくかった。

 

横浜アリーナの立見エリアから、かろうじて見えるステージ。わたしは、長妻くんの存在そのものはぼんやりと知っていたけれど、長妻くんがその日その場にいるとは知らなかった。
"しゃかりき"こそ善とされていたかのようなあの場で、やわらかく、やさしく踊る彼の姿。邪念という概念はどこへやら、といった具合に、心底楽しそうにはしゃいで笑う彼の姿。
うまれてはじめての、ひとめぼれ。


終演後、横浜アリーナのロビーのソファーにふらふらと折れるようにもたれたわたしは、『長妻やばい』とだけ友人に言い放つ。そう言ってしまったが最後、その日から炭酸がずっと抜けないような感覚で、いまもいる。

 

 

2018年3月25日昼、横浜アリーナ
わたしは、3年前とは違って、長妻怜央くんを観るためにそこにいた。
その日、その公演に長妻くんが出ると知らない人は、きっといない*2。それどころか、大勢の人が、わたしと同じ目的でその場にきている。


3年間、長妻くんをただただ追いかけ続けていたら、いつのまにか望んでなんてとてもいなかった景色が見られる場所にいた。
こんな楽しい光景が待っているとは、つゆしらず。

どうしてもそれが、なんておもしろい未来であり、今なんだと感きわまってしまい、1曲目のCALLでまともに声を出せなかったことに少し後悔がのこっている。


ここから、ジャニーズJr.祭り2018Love-tune単独公演の感想というか覚え書き。ストーリーや構成うんぬんの話はしていない。(文体がやたらラフだけど、大目にみていただければ。あと、これ以降長妻くんのことを、れおと書きます。)

 

◆CALL
先述の通り、ペンライト振るのがやっとだった…。こんな形だけど(byやすいくん)、みーんなみんなLove-tuneのことをみにこれだけの人が集まっていると思うと、その中にれおがいると思うとふしぎで、でも、とてもすてきなことで。横アリっておおきすぎて、あまり客席の声って聴こえないものなんだなと思ったけれど、たぶんみんなありったけのhey!をぶつけていたんだろうなというのは、ぼやけた両目からみえるペンライトの波でわかった。
今回の祭りバージョンだと、れおの『I don't wanna fuss〜』のあとしゃがんで手をひらひらさせるところでれおが花道まで繰り出してきていて、それが好きだったな。奥行きが一気にでてかっこいい。
実はこれが、れおも最初から楽器(空男くん)をもって出てきたはじめてのCALLだったけどそれに気づいたのはPONをみてからのこと。あのCALLの楽器隊のキメッキメのまさに決めポーズ、わくわくしながら考えてそうだしそれを堂々やるところもすき。

 

◆言葉より大切なもの
霞んで双眼鏡がまったく意味をなさない自分の目とひたすら格闘していたので、なにも見えてない。じぶんのせいで鮮明な記憶がない曲ランキング1位。(笑)真田くんとれおって結構コンサート序盤のバンド曲で目を合わせている、というかあわせるつもりは多分なくてお互いがお互いのことみてる印象。少なくともれおは、真田くんをみて、うれしそうにしてる。

 

◆T.W.L
ようやくクリアになってきた視界で見えてきたものは、『調子どうよ?』のだいぶ前かられおの横に立ってくれていた諸星くんとか、どーもこーもないよ!!/やそのあとのあいあいあい!!/で満足げな顔をするもろれおとか。このふたりはほんとうに、さすがにたのしそう、じゃなくて間違いなくたのしいんだな、ってわかる顔するな。zeppのときも同じこと思ったけど、ステージにいる7人だれが視界にはいっても、ものすごい活き活きとした顔だったもんで、これ以上目を潤わすわけにはいかないと謎の葛藤(笑)。アウトロで目線を合わせるもりながが定番化してきたようでよき。

 

◆Crystal Sky
ラメやスパンコールやビジューに横アリ中のライトが反射しまくる黒い衣装をまとったLove-tuneが花道をぞろぞろ歩く時点でまずかっこいいし、BGMがzeppの登場時の曲だったこともあり、もう一度OPか?と思うほどの高揚感に包まれた。
この曲、披露する回数を重ねるごとにれおのかっこよさが濃くなっていくのがまぁわかりやすくて。『感覚をfullにして〜』の、自信をまとった挑発的な目線仕草のあとに、『今Crystal  Sky』って髪をかきあげながら歌うの。はぁ、追い討ち。かっこいい曲のかっこいいパートをかっこよく仕立て上げる使命をちゃんと果たしていて、そりゃぁもう、どきどきした。

 

◆Masterpiece
キラーチューンの2連続にこんどはいきなりライブ終盤か?と思うほどの盛り上がり。イントロのおわりぎわでれおが目立つシーンもきちんとかっこつけていて。序盤のいつだったか忘れたけどフードまでかぶって確信犯。れおってにじみ出る寒色系のかっこよさみたいなものが色気があっていい、という勝手極まりない自論があったけれど、自らかっこよさを明確に操るようになった今、れおが持ついろんな種類のかっこいいの重層にわたしは為すすべもない…。SLT、クリエ、湾岸と披露してきたけど、ますぴはいつも最新verがいちばんよいな。

 

◆MU-CHU-DE恋してる
みゅうとくんがふわふわとろんとろんな『まほうをかけちゃうぞ☆』を言う前に、みゅうとくんにジャケットを着させてマイク渡すれお。身長年齢を考慮したら妥当なタッグだけど、この安定化がやたらうれしいわたし。で、そのみゅうとくんのじゅもんにメンバーみんなにやにやしながらハートをつくるのがかわいい。

 

◆ずっとLOVE
の前かな?に、美勇人くんとすれ違ったからハイタッチしてもらおうとするもみゅうとくんにフラれるれお。あーーー無視したー!!って後ろをてくてく歩いていくみゅうとくんを指さすれおがかわいかった。そしてずっとLOVEは、そりゃLove-tuneになってからもえびのバックにみんなでついたけど、その前にみんながそれぞれ違うタイミングで踊ってきたよねと思って、その多国籍感がにじむのがなんとなくよい。

 

◆愛を叫べ
まず、れおがわずかながらに本家のフリを踊っていたことにちょっと驚きつつ(勝手ながら、れおは踊ったことのある曲以外あまり知らないイメージをもっていた)(そして局動画をみてはじめて、スタンドマイクで3人が踊っていたことを知った…)、それをみて安井くんがちょっとまねっこしたりしてきゃいきゃいしてるのがかわいかった。

◆LOVE YOU ONLY
そのままやすれおでぎゅーってしながら歌ったーーかわいい。なんか、れおって誰かとこうやってはしゃいでるときってだいたいもう一方のひとによしよしげんきだねってされている感じの傾向にあるけど、やすれおになるとむしろやすいくんのほうがきゃっきゃを上乗せしてくるからすごい。やすれおについてはもっと話したいけど、らぶゆーおんりー関係なくなってくるのでまた今度。

 

◆君にHITOMEBORE
れお『好きなんだよ、マジで!!』
これは…これは〜〜これは迷惑千万ながら叫んだな…。れお、何回も何回も、いろんな場面で踊っているから。たぶんcha-cha-cha チャンピオンの次にれおが踊っている映像が残っている曲なんじゃないかな*3。ついに君にひとめぼれをひとりじめ!

れおにとってはわからないけど、ひとまずわたしにとっては非常に思い入れがあるこの曲。局動画でこのセリフを言いおわったあとのれおの顔は、わたしが今まで出会ったれおの笑顔でいちばんかもってぐらい、いい。

 

◆おーさか☆愛・EYE・哀
れおのほんの一瞬がとてもとてもたのしそうだったので何より…出来ることなら振り向いてアイアイする瞬間全員分見たいわ………⇒これを書いた過去のわたし!!局動画でみられますヤッタネ!!!

 

◆アイアイ傘
◆愛ing-アイシテル-
小道具にびっくり(ここまで明確なコンビ推し、めずらしいな〜って)しつつ、こちらとしては下でゆらゆらお互い体重かけあいっこするようにくっつくやすれおが大変かわいかった。

 

◆Love so sweet
具体的にれおが何かしていた記憶はないけれど、ということはたぶんもうわたしがすっかり楽しかったということなんだろうな…。

 

◆This is Love Song
単独でもフルやらないのか…と思ったけど、ハッピーキラキラオーラ全開の2番スタートでLOVEメドレーを締めくくるのはそれはそれでよい。ポップでキュートなラブソングの数々のトリを飾るのが、大事なだいじなオリ曲なのは、なかなかにくい展開だな。
2番から、ということははぎれおパートからで。zeppは背中合わせ、湾岸だと正面からぎゅってしてたはぎれおだけど、今回は萩谷くんがれおの頭ぽん、ってして。れおは頭がくん、ってさせたあと顔をあげてくしゃっと照れていて。恋を知らない君へをはじめて披露したあの日みたいな感じ。
恋しらの一件で、萩谷くんはれおのスキルとメンタル両方の向上をはかってくれているとわかっているので、こう萩谷くんにわかりやすくおにいさんされると、こみ上げてしまうものがある。ラスサビでぎゅっとするLove-tuneは、うん、言うまでもないな!

 

◆烈火
1番のサビ前のやすいくんの『叫んでいるんだ』でやすいくんをのぞくみんなが横から一気に正面を向くところの姿勢がかっこよくていつもハッてなるからすき(合同ではやらなかったんだよね)。れおが暗がりの中刀もってなにやら歩きだしたときはなに?なに!?なにがはじまるの??ってわくわく心をつっつかれまくった。わたし、あまり殺陣の演出に引きがないんだけど、れおはじぶんの身のまわりでやたらぶんぶんまわしていて、器用だな…ってみてた。小道具与えるといきいきしがち。あとセンステにキーボとドラムセットが待っていたのにはテンションあがった…楽器が移動するのすごくいい(いつか萩谷くんのドラム専用のレール付き花道が出来る日を待ってるから。笑)真田くんの『狂っているんだ』→キィーーンと鳴らすギターがだいすきで、zeppのときから飲みの席でやたら真似している(いらん報告)。

 

◆Triangle
花道をらぶを引き連れながら美声を余すところなくご披露する諸星くんのかっこよさたるや…諸星くんのまっすぐで、濾過されたような歌声は聴いていて心地いい。そして、外周で『深く深く刻まれた〜』のパートを歌うれおには、さすがにぐっときた。まだまだ、れおの歌声ってひとつひとつぜんぶ貴重だから。こんな特別な重みのあるところを歌わせてもらえるなんてな……いまはまだ歌わせて"もらえる"っていう書き方してしまうけど、とりあえずそう書けるだけでもうれしいこと。

 

◆モロササイズ
もーーーみんななんてたのしそうなんだ……れおの座らないか〜のきゃぴきゃぴ感がかわいい。ほんといっこいっこみんなで反応するらぶさんたちがかわいい。ちなみに座るか〜座らないかには確実にお笑いかなんかの元ネタがあるんだと思っていた……ないのね…天才のそれ…

 

◆前向きスクリーム!
祝・タオルぶんぶんデビュー。れおさんここまでのタオル曲はずっと弾いていたのでようやく振り回せました。小道具与えると(略)。ぴょんぴょんぐるぐる楽しそうだった……

 

◆侍唄(さむらいソング)
湾岸のときにサックスでブルーノマーズ吹いちゃう諸星くん、今回はスティールパンでアンダーザシーをやっちゃう萩谷くん。そういうアドリブの音聴くのだいすき。ギター、サックス、スティールパンってもうアイドルのコンサートのたった1曲だけのセッションにしては小粋すぎる……やさしさと、うったえる強さのブレンド具合がすばらしかった。

 

◆One Love
もう、れおの最初の挨拶なんて当然一言も覚えていなかったしそのあとどんな顔してそこにれおがいたのか一つも頭に浮かんでこないぐらい、らんらおをここでこうもってきたという事実に一撃でやられてぼけーってしてた。この人たち、らんれおをらんれおとして、ユニットの武器として活かす気がしっかりとあったんだな……。らんれおっておたくに強いつよい言われているわりには本人たちは非常にあっさりしているので、その実績(何者はカウント外)に欠けるよなとずっと思っていたから、"らんれお強い"がようやく公式の概念になったなって感じ。どっかの雑誌で『これは現実か?』って書いてあったのすばらしい。
コンビ曲なのに最後までらんれおは絡まないし、顕嵐くんが赤のバラでれおが白のバラだったところぐらいしか印象ないなと思っていたんだけれど、あんなシンプルでわかりやすい内容でお客さんのことを満たせるの、らんれおっていうコンビだから出来ることだよねと気付いてらんれおはやっぱりすごいとなった(単純)。あんなストレートな正統派アイドル演出を、そのまま、まじめにお客さんに届けることが出来る人たちって案外限られるよね。顕嵐くんは自信に満ち満ちている一方、れおはどことなくひょうひょうとしていて、その違いもいい。そのそして最後にらんれおで背中合わせになるとき、れおはあらんくんのことみてるけどあらんくんはれおのことみてないという。やっぱりらんれおのさらっとした自然な空気感がわたしはすき。

 

◆Yes!
あまりにセンセーショナルな芸術作品ゆえわたしは黙ります。

 

◆Dye D?
Yes!からのこの曲という容赦ないセトリに生き抜くことが出来た経験は今度の人生の役に立つ(?)。マントまで用意して、れおはずっとそれをひらひらさせていた。この曲のれおにみられる、意識しすぎない艶やかな表情がすき。

 

◆PARTY MANIACS
上記の流れからのこの曲というさらなる荒波に試されるおたくたち。
ころころ編成を変えて披露されてきたパリマニ、らんれおにも歌割りを振りなおして、横アリでようやく完成!って感じでうれしかったなぁ。れおの『ここでずっとdance with me』が終わった後、目立つカウントやリズムじゃないというか、自分から探しにいったような音にあわせて踊っていたれおにものすごく驚いた…。れおってこれまで音を取る人では全くなかったし、ダンスの止めも全部誰かの振付で教えてもらった音しか追いかけていないように見えていたから、れおをみて曲の知らない音が聴こえてくる感覚なんてはじめてで。これはダンスでというよりキーボードで培ったものだろうなぁ、と。キーボードを本格的にやりはじめたあのクリエ以降、空男くんの知らない音をキントレで披露したかったと言ったり、zeppを終えてじぶんで考えた音を弾きたいと言ったり、横アリのたのしみ方に会場の低音の響き方をあげたり。音の楽しみ方が、楽器人であるれおにすっかり染みついてきていて。キーボードをやることがダンスにも変化を与えるとは思わなかった、それってすごくたのしい。

 

◆僕らのこたえ〜Here We Go〜
間奏の振付この曲結構キツいじゃん、アリサマでこれ踊るれおみてさすがにこれは難しいよな〜って思った記憶があるけど、その後れおはガッツガツに踊って勢いでカバーではなくほどよく力を抜くことで自分のものにする選択をして、それがもう、すき。
ラストでステージ上の道という道を駆け巡りまくるLove-tuneのエネルギッシュさにはずっとつっこんでた、まだいくの!?まだ走んの!?って。笑

 

◆superman
かわいいがめまぐるしい。どこもかしこもなんでもかんでもかわいかった。れおが『ママにおこられちゃった』ってえーんってしてるのとか、全世界のほかの誰よりそのパートとその仕草が似合うし、誰にも渡したくないもん。2回目のサビ前のユーガッデム、外周でれおがいきなりすごいわんぱくなお顔とお声でくるっとまわりながら歌って、その瞬間、ほんとうに噛みしめるひまもなく一瞬でぽろぽろ泣いてしまった。あんな羽でもはえてるのかなってぐらい軽やかに歌って踊られてしまわれてはもう、れおについていく以外の選択肢がぜんぶこなごなになる。
今風のEDMなのに、ちょっとおとななら絶対センチメンタルになっちゃうような歌詞と、Love-tuneの雰囲気のおかげか、さわやかに仕上がっていて、無論わたしもこの曲お気に入り。

 

◆SHE SAID…
激レア空男くんソング。zeppは前へのせり出しだったけど、横アリは上へせり上がってきた。やはり空男くんを使ってメンバー全員をさらにぎゅっと配置することで、絵面のインパクトが増すのがいい。

 

◆NO WAY OUT
うちわもペンライトも置いて、なんなら多分双眼鏡も置いて。ほとんどの人があの空間を、じぶんだけのおもいでじゃなくてみんなのおもいでに、景色にしようとしているのかな、と思ってしまうほど、きれいなきれいな黒でした。

 

◆象
イントロダクションのセッションがもうzeppのときからだいっすき。合同でも披露していたけど、本能的にあがるしかない、わくわくせざるをえないやつ。zeppのときよりみゅうとくんのベースラインがよりごりっごりに、さなだくんのギターリフがよりキリッキリになっていたのがかっこよかった。

 

◆Dream on
やすいくんの『歌えるよな?』に、おたくだけじゃなくてらぶの楽器隊も音でこたえるのが最高。
曲中はもう、ぼーーっとステージをみていたので(この時点でたぶんほぼ力尽きていた…笑)気づかなかったけど、局動画のれおが真剣な顔で演奏に専念していて、たしかにピアノの音をさがすと納得。あんな顔してたんだなぁ。あんな、をうまく説明できないけど。

 

◆レッツゴー!!
◆SEVEN COLORS
◆SHAKE
スタンドにも、れおのうちわを持っている、れおのためにうちわつくってきてる人がたっくさんいて、すっごいすごいうれしかった。れおのことみて、しあわせそうな顔を浮かべているひとみるのとってもすき。

湾岸ぶりにさなSHAKE出来て楽しかった……"さなSHAKE"そのものもなんだそれ、って感じだけどそのあとに"時間だよ"がくっつくのがさらにわけわかんない、しかし口に出したときのリズム感のよさははんぱないから、言っちゃう。しょうがない。

 

◆CALL(en)
CALL-ゆるらぶremix-で、ようやくわたしはhey!できたので満足。CALLすらかわいくなるって一体どういうことなんだ。それをかわいがれるのも、オリジナルにこれでもかと詰め込んだ気迫とか覚悟とかがあるからだけど。

 

◆superman(en2)
ひたすら楽しくて仕方なかったけど、やはりセンステでみんな集合してぴょんぴょんしてるのにみゅうとくんだけ気づかなくて、!!!ってなってだーーって走ってくるみゅうとくんをれお先頭にみんなで抱きかかえて迎い入れるの図、あれは平和と愛のアレゴリーか。


ライブについては以上。

 

わたし、今でも、『Love-tuneがだいすき』とか、『Love-tuneを応援するのたのしい』とかじぶんの口から出てくるたびにちょっとハッとする。れおがいるからLove-tuneがすき、じゃなくて、Love-tuneというだいすきなユニットの中にれおがいる、にすっかりなっていることは、ものすごくラッキーでしあわせ極まりない。

 

先ほど"望んでなんてとてもいなかった景色"と表現したけど、本当にその通りで、わたしはれおが無所属だったころ、れおにアイドルとして幅広く活躍してほしいとは思っていなかった。月9よりABC座2015に出てもらいたかったぐらい、じぶんがすきと思うダンスを、じぶんがすきと思うまわりの人たちと踊ってくれる姿さえわたしが見られればいい、それこそが楽しいと思っていた。

でもそれは、踊っているれおしか知らなかったから、それがてっぺんであるというわたしのびんぼうな思い込みだった。Love-tuneに入って、めざましい進化を遂げつづけるれおをみていると、じぶんの理想ってなんて狭くて限定的な世界だったんだろうか、と気づく。

わたしはれおの先見性を加味して応援してきたわけではなくて、れおは出会ったときからかんぺきにかっこよかったのに、そのかんぺきをどんどん更新してくるから、離れられない。

 

3年前の『これでも16歳です』という挨拶、いまのれおのキャラクターを考えると少しびっくりする*4。でも、驚いてしまうほど、彼のいろんな表情をいまは享受出来ている、ということだよな。

 

Love-tuneは、すごく楽しいし、おもしろい。あの人たち、サプライズをするのがだいすきな人たちだから。期待なんてしても、絶対にわたしの思いつかなかったやり方でこえてしまうから意味がない。これがたのしい、とじぶんではまだ知らないようなエンターテイメントを、リスクを負ってでも提供してくれようとしている。クリエイティブで、貪欲で、勇敢な7人。

 

れおがうまれてはじめて自分で買うCDが、Love-tuneのCDだったらいいなぁって、勝手に思う。*5
そして、れおの心臓*6が、そのハートビートが、絶えず音を刻んでくれますように。わたしは声を届け続けよう。

 

*1:Sexy ZoneのSexy Power Tour。長妻くんは初のツアーバックをつとめていた

*2:見学席とかそういうのはおいておいて

*3:と思ったけど、CALLのほうがもう多いな。無所属時代の、ということで。

*4:これ=大人っぽい、だから

*5:CD買ったことないというのは2017年春の情報なので、もう古いかもしれないけれど

*6:自分にとってLove-tuneとは?

空男革命

 

キーボードを前にして立つ長妻に対して、彼がLove-tuneに入った宿命としてその使命を担ってから、わたしはしばらくというもの後ろ向きだった。バンドそのものへの不満はさらさらない。キーボードの技術など簡単に身につけられるものだ、とも思っていない。ただ、弾ける、それ以前に、弾けているようにはせめて見せて欲しかった。出来ない姿を大々的に晒す状態が半年間続き、キーボードの出番のたびに『あぁ、またキーボードか』と、やるせなかった。今までこなしてきた仕事の会得スピードと比較した時、半年は長妻にとっては長い。すべて"全力投球"でやってきた彼の、そうでないようにみえる姿は、素直に受け入れがたく、もしこの先もそうであるならば、いっそ諦めてはじめから踊ってくれればいいのに、とさえ思っていた。

 

しかし、彼と彼の仲間は水面下で計画を練り、予想だにしなかった革命は、3月に起きる。革命という騒々しく大げさな言い回しをしてしまうが、わたしの固定観念や勝手な心許なさを、余すところなくひっくり返したあの瞬間を、特別なこととして飾ることを許してほしい。

 

ことのはじまりは、ジャニーズJr.祭り、Love-tuneのパフォーマンス。"MU-CHU-DE 恋してる"のラストにかぶせた安井くんの煽りで会場のファンを沸騰させてからの"CALL"。長妻は花道をゆっくり歩いてから、アクロバットでステージ中央に登場する為、すぐには気づかなかったが、踊り始めた時、ステージに違和感を覚える。そこには、はじめてみるものが置かれている。

 

KORGの白いショルダーキーボード。

 

胸が高鳴りすぎて、鮮明には覚えていない。間奏で7人が列になり手を繋いだ後、長妻がその見たことのないものを手にし、肩に掛け、歩きはじめた。最後のサビで花道へ駆け出していって、1人そこでピンスポットライトを浴びて、歌いながら、キーボードを弾いている。その光景は、どんな朝焼けも夕陽も星空も晴天も勝てないような美しさをもって、いまだにわたしの頭の中を支配している。

 

長妻に足が生えた!という簡単な感想しか抱けないほど、衝撃はずっと身体を巡って消えなかった。長妻が、キーボードと共に、動けるようになった。動いてほしい、弾いてほしいを全部を叶える平和的解決策。いや、そうというより、あれは武器だ。彼が弾けなかったから、彼らがノーマルじゃいられなかったからこそ、選ぶことが出来た武器を、長妻は手にした。

 

長妻の父親が必死に探し、母親が買ってくれ、母親が長妻につけるはずだったかもしれない"空男"という名前を長妻自らつけたショルダーキーボード。見た目としての機能性、機動性はもちろんのこと、長妻にとってのファーストキーボードである空男くんは、何より長妻にそれに対する覚悟を決めさせた。その"友達"(彼はそう言う)を迎えてから、長妻のキーボードに対する発言は、ぐんと増えた。雑誌の取材現場に空男くんを持ち込み、練習している様子もしばしば撮られるようになり、キーボード経験者にアドバイスを自ら求めにいくようにもなった。こうしてキーボーディストとしての意識改革を長妻にもたらした空男くんは、長妻にとっても、Love-tuneにとっても、世界を広く、明るくする確かな革命児だった。

 

程なくして5月に入り、『何かはナイショだけど、(新しい挑戦を)やるかもしれない』と長妻が言っていたクリエ。わたしはその発言を見る前から、勝手な予想は立てていた。いつか弾き語りを、と彼が前から言っていることを、忘れたことはない。

 

開演前のステージには、スポットライトを浴びながら、時を待っている空男くんがいる。Love-tuneにとって楽器は、音が鳴らずとも、そこにいるだけで会場をあたためてくれる存在。そのありがたみを感じながら、期待は膨らむ。

 

幕が開き、1曲目の"CALL"が終わり、その後はずっとスタンドキーボードを弾く曲が続いた。それに関しては当然、物足りなさを感じていた。せっかくの空男くんをどうして使わないのか、わからなかった。


セットリストは中盤。突然、ステージ下手に設置されたキーボードへ長妻が向かい、その隣に萩谷くんが立つという、2人だけのとてもこぢんまりした空間がつくられた。少しの静寂の後アイコンタクトをとる2人。聴こえはじめたのは長妻のピアノの音と、"恋を知らない君へ"を歌う萩谷くんの声。それだけが会場に響く。

 

長妻は、随分堂々としていたように見えた。予想していた弾き語りでこそなかったが、来た、この瞬間が来た!と覚悟をきめたかのように勝手に祈るこちらの心情をよそに、彼は澄ました表情のままでいた。心配なんてさせない、この出来栄えが僕の常だと訴えているような振る舞いだった。
しかし音がブレはじめると、様子は変わり、落ち着きがなくなっていく。初日は途中で音が途絶えたが、萩谷くんに励まされ*1緊張がほぐれたようで、それからはスムーズに進み、最後は連弾で2人は曲を締めくくった。

 

わたしは出来栄えというより態度の点で長妻にたいそう感心はしたが、感動というより寧ろ、"魅せる"というテーマのもとに全体的に仕上げて来ているクリエの中で、完成しきっていないものを浮かべることがどれほどの英断か、と苦い思いが拭えなかった。

 

しかし、のちに萩谷くんは『練習でどれだけできても本番はまた違う、その空気感をながつに味わってもらいたかった』と語る。つまり、あの時間は、頑張って練習したらここまで出来るようになりました、という単純で単発的な感動を誘う成果発表会としてではなく、グループとして、Love-tuneとして、(願わくば)恒久的なこの先を見据えている、ということを表明するためにあったのかもしれない。クリエというホーム感のある舞台を選び、旧最年少の萩谷くんが引っ張り、現最年少の長妻がついていくという挑戦は、最終的にグループ全体の経験値の底上げを狙ったものである。その時間をあえて大胆な形で取った彼らに、このメンバーで互いが支え合い、確かに成長していくという決意を感じずにいられない。"恋を知らない君へ"は、Love-tuneのこれからを、魅せてくれていた。

 

そして"なぜ空男くんを使わないのか"に関しては、あまりに遅すぎる気づきだったが、空男くんは片手しか使えないのである。つまり、キーボードとしての一般的な音を望む時、空男くんに出番はない。クリエは、空男くんだけに頼らず、きちんとキーボードのスキルをあげることを大切にしたいという、意識の表れだったのだろうか。

 

さて、長妻とその友達にとって、はじめての夏がやってきた。『この夏はあの子(空男くん)のまだ披露してなかった音を披露できてよかったな』と長妻は振り返ったが、それほど彼は、すっかり友達と仲良くなっていた。

 

〜君たちが〜king's treasureのLove-tune単独ステージ。ほんの1分ぐらいのことだったろうが、ステージに長妻と空男くんだけしかいない時間があった。DJ remixコーナーへの繋ぎの音を、長妻は空男くんで弾く。(そもそもステージに自分だけしかいない時間が、はじめてである。)かなり平たく表すと、テクノのような音でメロディーを弾いてから、ボタンをひとつ押すと高揚感たっぷりのザ・EDMに交わり、そこからDJ YASUIにバトンタッチという流れ。スモークに包まれ、電飾がギラつくセットの中、凛とした表情で空男くんを操る長妻には、少し余裕すら感じた。空男くんといかに距離をつめたのかが、よくわかる。

 
この夏、仕事は続き、長妻はA.B.C-Zのコンサートに3年連続の出演。(私は大阪には行かなかったので、順番が前後して失礼。)ここでも長妻は、思わぬ姿をみせてくれる。
キーボードを弾きながら、にこにこと、まわりを見ながら、まわりに見られながら、自由にリズムに乗り、使ってない手があればその手で会場を煽る長妻。この文面だと、取り立てて言うことでもないように思えてしまいそうだが、ようやく彼はこの、キーボーディストとしてもっともらしい姿にたどり着くことができた。

1年前のA.B.C-Zのコンサート。静物のような様で、色のない表情で、キーボードを弾く長妻を、見てはいたけれど、見ていられなかったことが蘇る。*2

 

出番がかなり多かったこのコンサート、まず何曲もあったバンドの曲を覚えたのが見事である。長妻は、まだ譜面をみるだけでは弾けないはずなので、指の動きを覚えなければならない。それを過去は雰囲気で乗り切ってきたが、今は音と指があっている。甘いのは承知だがそれすら出来ていなかったので、ここは1歩として認めたい。また、このコンサートではキーボードが2種類用意されていた。1つはシンセサイザーのような音が出て、もう1つはグランドピアノのような音が出る。長妻はこの音の違いも把握して、このフレーズはこっちのキーボード、というのもプラスで意識しなければならなかった。その知らずのうちに与えられていた新しい課題に向き合いながら、あくまでもさらりと、バンドとしての任務を全うしたことは、嘉すべきことだと思う。

 

8月のサプライズは、まだあった。彼らの夏を締めくくった、橋本くんのソロコンサート。全9回のコンサートのうち5回目ではじめて、橋本くんは"虹"を長妻の伴奏で披露した。

 

長妻がまさに今弾いている音が、辿々しくはあるが、はっきりと会場に響く。テンポは狂うし、つっかえる。でも、その空間が、長妻のことを気遣う橋本くんの目のおかげもあってか、柔らかかった。長妻は、タイミングを合わせるところ以外でも橋本くんのことを、よくみている。目の前のピアノだけにならないように意識している。

 

"虹"は合計3回しか架からなかったが、この時間のない中で、ついに先輩のソロ歌唱の伴奏を被せではない音で勝負したことは、もはや彼らしいとも思える。春から積み重ねてきた自信が、確かにいきている。

 

9月。YOU&ME IsLANDでは、Princeの歌唱シーンにおいて伴奏を担当。長妻=ピアノを弾く人、というキャラクタライズが出来ていると実感し、これにも昂った。Love-tuneのピアノ担当としてではなくて、ピアノを弾ける人という長妻怜央個人のニーズ、嬉しくないわけがない。

 

10月。Love-tune Live 2017(このライブがいかようなものだったかを形容する言葉は、いくら並べても並べきれないので諦める)は、長妻のピアノが目立つ場面はなかった。それが逆に、キーボーディストとして、ようやくLove-tuneに馴染んできた証拠だと感じる。"T.W.L"は夏は空男くんを使っていたが、秋はスタンドに切り替えることでブラッシュアップ。"君だけに"や、"This is Love Song"など、ピアノの音が際立つ曲は、すっと顔に表れる艶やかな影に、ひとつひとつの音に込める真剣さを感じる。空男くんの登場は3曲。空男くんの代表曲"CALL"、ドラムセットに全員で楽器を持ったまま集い、そのまま前へせり出してくる"SHE SAID…"と"ONE DROP"。その、全員を萩谷くんのまわりの1箇所に集中させるという演出は、当然空男くんなしでは出来ない、うまれようがない。ライブ終盤の畳み掛け、バンドをしながら、派手に自分たちが動くことなく、ビジュアルで魅せる方法。今、文章で打っていても意味がわからない、そんなこと出来るのか。出来ていた。

 

2017年秋、なぜわたしが、いまこの記事を書くかというと、忘れそうだからだ。キーボードの長妻に対して、いつのまにかすっかりなくなったマイナスな気持ちのことを。ゆっくりだけれど、周りに支えられながら、出来ることを増やしてきた長妻のひとつひとつの取り組みも、彼が立派になるにつれて、どんどん特別ではなくなってしまいそうだ。それを、"増えていく思い出忘れないように 半分はもっててよ"とLove-tuneが歌う*3ので、是非そうすべく、記す。

 

長妻は、『空男くんすごいよ』と言う。キーボードのことなど何もかもわからなかったはずの長妻は、彼をすごいと理解している。きっと空男くんは秘めた音で、わたしがまだ知らない長妻の姿と、Love-tuneのパフォーマンスへと、先導してくれる。

 


革命の余波は、続く。

 

*4

*1:その声はこちらには聞こえなかったが、『がんばろ!』と声を掛けてくれていたそう。がんばれではなくがんばろ、に、萩谷くんの責任を感じる

*2:冒頭の3曲を弾いていたが、萩谷くんのドラムと長妻のキーボードはステージセット上部に設置されていたので、映像で確認することは全く出来ない。かつ、このコンサートは石垣くんもいたので、その後は長妻は弾かなかった

*3:"This is Love Song"の歌詞

*4:誤解のないように、一応。わたしは、彼らが生音だけでないことに対する抵抗は、全くない。

Love-tuneにやってほしい!邦楽ロック14選

※これは、Love-tuneにやってほしい!ジャニーズ以外の邦楽をただただ並べたお遊びエントリーです。

 

いきなりじぶんの話で恐縮ですが。
わたしは、ジャニーズはすきになりたてです。それまでは、動画サイトやアニメに傾倒した時もありました(それこそ、アイドルマスターが一番すきでした)が、いろんな曲を探して聴いて、時たまライブハウスやフェスに行って、というような日々を過ごしていました。

 

大人になってからジャニーズに足を踏み入れて、たまたま長妻くんをすきになりました。その長妻くんが所属するLove-tuneというユニットに対して、ジャニーズ以外でやってほしい曲を選ぶという遊びをすることが、夢だけど、夢すぎないんですよね。好きなものと、好きなものを重ねられるぜいたく。人生なかなか楽しく出来ているものです。

 

本題です。

 

おことわり
Love-tuneのメンバー7人に対して、メインボーカルをしてほしい曲を2曲ずつ選曲
・この記事を書いている時点で、youtubeで視聴が可能な曲のみ。ただPVは参考程度で
・楽器の数は考慮していません
・ここ5年以上新しい曲を聴いていないので、最近の曲はありません
・選んだ楽曲の細かいジャンルは放っておいてください

 

とりあえず、選んだ曲を並べます。

 

"Love-tuneにやってほしい!邦楽ロック14選"

 

安井くん/
『希望』by 100s
『きみみたいにきれいな女の子』by Pizzicato Five

 

諸星くん/
君に、胸キュン。-浮気なヴァカンス-』by Yellow Magic Orchestra
『コミュニケーション・ブレイクダンス』by SUPER BUTTER DOG

 

真田くん/
『真田記念日』by レキシ
『三日月』by くるり

 

美勇人くん/
『ゴースト・ソング』by APOGEE
『せってん』 by 髭

 

萩谷くん/
『Electric Surfin' GO GO』by POLYSICS
『世界地図』by 東京スカパラダイスオーケストラ

 

顕嵐くん/
『ロリータ キルズ ミー』by ART-SCHOOL
『未来』by THE BACK HORN

 

長妻くん/
『ループ&ループ』by ASIAN KUNG-FU GENERATION
ラ・ブーム〜だってMY BOOM IS ME〜』by カジヒデキ

 

順不同です。
以下、選んだ理由をつらつらと。

 

 

♦︎安井くん
『希望』by 100s

100s 希望 - YouTube

http://j-lyric.net/artist/a04ca15/l009e85.html

youtube、歌詞の順に掲載します


ーわたしが知り得る中でLove-tuneにやってもらいたい曲ランキング生涯不動の第1位。タイトル通り、とにかく、さいしょからさいごまでずーっとキラキラが続く曲。まぶしいメロディーさながら、歌詞がとんでもなくエモい。やすいくんを重ねるとさらにエモい。2番の歌詞とか、ああ、やすいくんでは…?とあえて深読みしたい。そして、Love-tuneのメンバーみんなのことでは…?もはやこの曲Love-tuneでは?とまで、わたしには思えます。"どうだい? どうしたい? 同じ時を越え"って、やすいくんに言ってもらいたいじゃん。"この虹で笑え!"って、もう説明しなくてもいいぐらい、やすいくんであって、Love-tuneじゃん。歌詞も曲調も絶対に7人に似合う、断言。

 

『きみみたいにきれいな女の子』by Pizzicato Five

pizzicato five 『きみみたいにきれいな女の子』 - YouTube

http://j-lyric.net/artist/a001c11/l01e650.html


ーチャラい歌ではありません。女性ボーカル(野宮真貴さん)の、アコギが気持ち良いなんだかメロウでセンチメンタルな曲です。この曲、語り手の言う"じぶん"が誰だか、女性なのか男性なのか、分からないんですよね。きみみたいにきれいな、のきみって誰だろう。じぶんなの?あなたなの?はたまた第三者?って。日常が描かれた歌詞も、どうにでも取れるような感じ。だから、やすいくんはこの曲に馴染むと思う。やすいくんの、すこし中性的な魅力を含んだ、ころころといろんな姿をみせてくれる、その"いろんな"の幅が広いところが、この曲の絶対的正解のない魅力にあっているなぁ、と。

"きみみたいにきれいな女の子がどうして泣いてるの きみみたいにすてきな女の子は他にいないのに"
と歌うやすいくんに対して、きみみたいにきれいなおとこのこはほかにいないよ、って心の中でレスポンス返したいです。出来ればバーとかでやってもらいたい系です。

 

♦︎諸星くん
君に、胸キュン。-浮気なヴァカンス-』by Yellow Magic Orchestra

君に胸キュン - YouTube

http://j-lyric.net/artist/a001f91/l001781.html

 

ー「きっみーにーむーねきゅん(きゅん♡)」の、(きゅん♡)を言うらぶたち超かわいいじゃん?まじめぶった変な曲(褒めている)だけど、諸星くんのお色で歌ってみたらどんなテンションになるかな、となぞの期待を込めて。ふざけてほしいような、まじめにムーディに歌ってほしいような、どっちでも正解!なんでも正解!ってなりそう。"伊太利亜の映画でも見てるようだね"という、この曲全体のイメージをばっちり決めつけてくる歌詞がありますが、そう意識してきくとこの曲、ものすごくおしゃれに仕立てられてしまうんだな。なんかうまく言えないけど、諸星くんっぽい。まあ、伊太利亜の映画なんぞわたしは観たことはありませんが。

 

『コミュニケーション・ブレイクダンスby SUPER BUTTER DOG

SUPER BUTTER DOG - コミュニケーション・ブレイクダンス - YouTube

http://j-lyric.net/artist/a004a59/l00cadb.html


ー超ポップに、些細な言葉の選び方とかでうまくいかない人間関係の難しさを歌ったド名曲です。
"どなるこたぁないじゃん 泣くほどじゃないじゃん" "あれ…ま やっちまった なんかひどいこといった?"
とか、そういう、生きてりゃ絶対に思いうる、発しうるリアルなワードを、諸星くんの豊かで鮮やかな表情と一緒に歌ってもらいたいなぁ、って。諸星くんはステージでは自分の存在を際立たせることも馴染ませることもなんでもできる変幻自由自在なエンターティナーだけど、Love-tuneみんなが認める常識人で、その人間らしさをきっちり感じられるところがどうしても愛おしいし親しみがすごくもてる。だから、諸星くんが歌うこの曲で、"アイドルとファン"じゃなくて、みんな一緒!っていう、たのしい空間をつくってくれるんじゃないかな、と思います。

 

でも、"目と目だけで通じ合えりゃ こんなこたぁないのに"を軽々越えてくるジャニーズの皆様は素晴らしいよなぁ、と常日頃感心しています。

  

♦︎真田くん
『真田記念日』by レキシ

レキシ 真田記念日 - YouTube

http://j-lyric.net/artist/a04cfdf/l00a9a3.html


ーむしろまだやってないんですか?いつやるんですか?レベル。やってほしい理由なんぞ、明白につき。
"さなだ、さっささなだ♫"って歌いながら、まんなかにいる真田くんに徐々に徐々に近づいてくる他メンバー、それでどうしても笑ってしまう真田くん。っていう画がみたいです。平和じゃん……。正直聴いているともうLove-tuneメンバーが演奏している様しか思い浮かばなくなりました。ちなみにこの曲、ボーカルは先ほど紹介した『希望』と同じ人です。中村一義さん。そしてレキシ主謀の池ちゃんは何ならその『希望』も弾いているし同じく前述した『コミュニケーション〜』も弾いています、ね。聴く音楽のせまさが露呈…。笑

 

『三日月』by くるり

くるり - 三日月 - YouTube

http://j-lyric.net/artist/a000786/l01560f.html


ーとりあえずくるりは何にせよやっていただかないと、というなぞの使命感に駆られました。青い空とかのエネルギッシュな曲や、GUILTYみたいにやさしく刺してくるような曲とか、ブレーメンのように歌詞が壮大な曲とか…まぁ例をあげたらキリがないくらい真田くんにやってほしい曲はあれど、どんな世界でもじぶんの方へ手繰り寄せてしまえる真田くんには、あえてこのくらいシンプルな曲をやってもらいたいと思いました。裏の意味など、ストーリーなど何にも考えなくていい、クリアできれいな歌詞を、真田くんのしっかりとしたボーカルと、ぼんやりとしたぐらいが心地よい、やさしい表情でかみしめたいです。

 

 

♦︎美勇人くん
『ゴースト・ソング』by APOGEE

APOGEE - ゴースト・ソング - YouTube

http://j-lyric.net/artist/a04d0a0/l00b1e9.html


ー選曲理由は単純、もう世界観だけ。なんとなくスペイシーで無限な感じが、みゅうとくんっぽい。みゅうとくんって、わたしはどんな人なのかわかりきりません。魅せ方が無限すぎて。1番固定観念に埋めたくないひと。あの姿この姿どれもみゅうとくんなんだよな、はー、わかんねー!って戸惑わせてくるそのくらいの不思議さがかっこよくていい。で、この曲もそんな感じです。よくわからないけど、ここちよくて、かっこいい。APOGEEはそんな曲が多いですが、この曲にしたのはベースではじまるのがかっこいいのと、リズムよく歌詞が並ぶサビをものすごくみゅうとくんに歌ってほしいという理由から。

 

『せってん』by 髭

setten 0001 - YouTube

http://j-lyric.net/artist/a04e5a3/l01e3e9.html

 

ーとにかく日本語をていねいに歌うみゅうとくんにそこにいてほしいです。上のもそうなんだけど。"せってん(接点)"というこの曲は、メロディーはずっと穏やかで、ひらがなで綴られたやさしい歌詞が続くと思いきや、サビで歌詞だけ一気にダークになる、一筋縄ではいかない、すんなりとは聴かせてくれない曲。この翻弄される感じがやっぱりみゅうとくんじゃん!!です。歌詞の内容ではなく歌詞の展開がみゅうとくんのようだ、ということです。にやりとするみゅうとくん大好きなので、"すくないせってん みつけてわらって そうすればすこしは とべるぜ、べいびぃー"と歌いながらにやりとしてほしいし、"よるはぬけだせないくらいもり どくははきだせないくらいもる"と歌うところでもにやりとしてほしいです。"かみだのみ"と途中からコーラスがはいるんですが、萩谷くんにぜひお願いして。サビのさいごで萩谷くんとみゅうとくんの"かみだのみ"が重なる瞬間しびれますね。かっこいいね。

 

♦︎萩谷くん
『Electric Surfin' GO GO』by POLYSICS

POLYSICS - Electric Surfin Go Go[Live] - YouTube
↑PVよりLIVEのほうが断然よい!歌詞はどうでもいいです!笑

 

 ー萩谷くんってひとりポリシックスだよね、と、前々から思っていました笑。ハヤシもフミもヤノも全員ひとりでいけるよ…みたいな。ステージから元気よく食パン投げてもらいたいですね。なかなかカオスですね。終演後会場の外で『投下物譲ってください』みたいな人が現れたり、【譲】萩谷くんの食パン(冷凍保存中。クール便にて発送します)みたいなやりとりが生まれたりするんですかね。…はい。で、まぁ萩谷くんソロでやってもらえるならもはやカジャカジャグーとかやってもらいたいんですが、Electric〜のBメロであらわれる"にゃにゃにゃにゃにゃにゃにゃにゃにゃにゃにゃにゃにゃー!"を歌うれおみゅは、天地がひっくり返っても絶対に可愛いのでこれにしました。(実際にベースのフミちゃんと鍵盤のカヨちゃんがコーラスしてるので、れおみゅの出番!)え…可愛い…永遠に想像できるかわいい…。萩谷くんはヤノ(ドラム)かと思いきや途中から全部打ち込みにしてハヤシ(ギタボ)に専念して踊り狂っていただきたいです(斬新)。

 

『世界地図』by 東京スカパラダイスオーケストラ

 東京スカパラダイスオーケストラ / 世界地図 - YouTube

http://j-lyric.net/artist/a00072c/l0026f4.html

 

ーせっかくなのでドラムボーカルの曲をやる萩谷くんをみてみたいなぁ、とじぶんの知る数少ない曲たちの中から選びました。派手な展開をする曲ではありませんが、すっと耳になじんでくる、毒も不純物もなにもない、でも艶をひとつまみ、な萩谷くんの歌声が、この曲にすごい合いそう。"追い詰められて見えた扉は いつでも いつまででも 開いている だから(ダダダンッ!!)"と歌い叩く瞬間の萩谷くんの顔を見てみとうございます。当然楽器はまったく足りないので、萩谷くんが率いてつくるLove-tuneバンドサウンドでどんな感じになるかな、とそれもたのしそうです。

 

♦︎顕嵐くん
『ロリータ キルズ ミー』by ART-SCHOOL

 ART-SCHOOL - ロリータ キルズ ミー - YouTube

 

ーもう、ふつうの曲なんですけど。ギターロックにありがちな曲なんですけど。歌詞はみなくて大丈夫です。ただ、サビのさいごで"美しく生きたいって誓ったんだ"という歌詞が出てきます。わたしは何気なくこの曲を聴いていて、そのワードが出てきたときに、うわ、あらんくんだこれ!と思ったんです。わたしの中であらんくんに対する美って、宿命だなと感じるので。そうならそうと生きてやるよという覚悟、あらんくんにもあるでしょう。その歌詞と、ギターがとにかく目立つこの曲の雰囲気が、すごくあらんくんらしいなあと感じる、それに尽きます。

 

『未来』by THE BACK HORN

THE BACK HORN - 未来 - YouTube

THE BACK HORN/歌詞:未来/うたまっぷ歌詞無料検索


ーあらんくんにポップでさわやかな歌はうたわせないのかよ?という2連続ですが笑、あらんくんだからこういう、一見影を感じるような側面にもチャレンジ出来るだろうと思うんです。あらんくんは光だからね。影も生み出せるよね。という。ま、でもこの曲はディストピア的なものはなく真っ直ぐきちんと前向きな未来を目指している曲です。というかバックホーンの曲たちがあらんくんにすごい合うと思う。憂いがあるギターのメロディと、やさしく語るような声と、思い高まったシャウトの響き、あらんくんっぽい。"世界は今果てなく 鮮やかな未来"って目をつむりながら歌うあらんくん絶対美しいじゃんね。美しい歌を美しく歌い切るあらんくんかっこいいじゃん。歌詞のすべてを、ひとつひとつを大切しながら歌ってくれそうです。

 

♦︎長妻くん
『ループ&ループ』by ASIAN KUNG-FU GENERATION

ASIAN KUNG-FU GENERATION 『ループ&ループ』 - YouTube

http://j-lyric.net/artist/a0006b7/l0026e5.html


ー長妻くんってもうそのものがめっちゃアジカンですよね。見た目の話ではない。小難しいことをしたとしても絶対におしゃれになりきらない、でも、勢いもキャッチーも、たまに意外性も、かっこいい!って思うポイントも絶対に挟んでくるところがアジカンだと。消え切らない青春の青臭さも含めて。バンプでもラッドでもなくアジカン。(そもそもこの3つを並べている時点で世代がお察しすぎる。)れおは多分いまちょうどアジカンブルートレイン出したところぐらいですね。と、勝手な解釈は置いておいて、れおっぽい曲はたくさんありますが、もうやってほしい曲となったらループ&ループぐらい単純でハッピーな曲をメンバーのことをみながら楽しそうに歌ってもらえればじゅうぶんです。"つまらないイメージを壊せ そうさ"の部分で目をぎゅーっと閉じて歌いそう。

 

ラ・ブーム〜だってMY BOOM IS ME〜』by カジヒデキ

La boum 'My Boom Is Me' - YouTube

http://j-lyric.net/artist/a01e8d0/l0072d4.html


ーもう1曲四つ打ちのキャッチーなやつ…と一瞬考えたけどせっかくなのでピアノが目立つ曲を。結果すごい難しそうになってしまった。笑 しかもれおの引き出しに一切なさそう…だがいいんです。ザ渋谷系の、ハッピーでキュートな曲。を、歌うれおかわいいじゃん。れお単独の歌声をワンフレーズ以上聴いたことがないけれど、落ち着いていそうな歌声なので、テンションの上下があまりないしゃべるようなやつが似合うしかわいいかな、って。"みんな僕をすき みんな君をすき みんな自分のことを愛してる"って、れおに言われちゃこっちもポジティブ全開になってしあわせな気持ちになれそう。

 


と、好き勝手な解説おわり。楽しかったです。言いたいことがあるとすると、Love-tuneはこういう遊びが出来ちゃうぐらいとってもたのしいユニットです。きっと、ジャニーズに触れたことがない人にも、面白いと思ってもらえると確信しています。ダンスもバンドもきちんとかっこいい!しかも!顔もかっこいい!なんていうエンターテイメントが、楽しくないわけがないんです。もっと世界中のたくさんの人が、Love-tuneのたのしさを享受できますように。

ながつまとめ '16

ごく一般的な感性をもった高校生の、並外れた精神力をまざまざと見せつけられている。 

考えていないようで、実はすごく考えていて、でも考えすぎることはない。彼の言動のそのバランスが、絶妙でたまらない。

長妻について、たくさんそう思える機会のあった2016年。

 

〈JOHNNYS'  World '15-16〉

無所の中では確実に優遇されていたほうだった立ち位置の良さや出番の数。その中でも長妻はセンターが多く、どうやら事務所的には一目置かれた存在らしいということが伺えた。さすがに2ヶ月もやれば当然といえばそうかもしれないが、舞台序盤と終盤での彼の佇まい、振る舞いと意識の違いは歴然。序盤は目が泳ぎっぱなしで、表情もてんで作れず、こちらとしてはその完成度に対する不安とどことない安心(月9を経た彼はどう変わってしまうのか?という勝手な心配に対して)を同時に抱えながら観ていたが、1月にはすっかり堂々としていた。この2ヶ月を腐らずに、ただの2ヶ月にしなかったところは、今の彼のキーになっていると感じる。

 

今、Love-tuneとして活動する彼の、キャラクターの1つとなったアクロバットに凝りだしたのはこの舞台からだった。12月に突如バク転を披露しはじめ、1月にはいつのまにか前宙もバク宙も出来るようになっていた。あらゆる紙媒体で「いまはアクロバットを頑張っている」と言及していたことからも、彼の熱意と傾注具合はわかりやすかった。

サマパラでメインバックを務め、だれもが羨む月9に出演し、演技…もそうだがその立場としての存在感を掴み始めた長妻が、次に欲しいものとして選んだのがアクロバットだとは。驚いたし、別に長妻が会得すべきスキルでもないだろうと最初わたしは首を傾げ気味だったが、その彼がやると決めたものに対する向上心を否定することなぞどうして出来ようか。技術的に、安定という言葉には当時もちろん程遠かったが、彼が毎回その出来栄えに対してすっきりと表情を変えてくれていたのは単に微笑ましかったし、心の中で拍手せざるをえない場面だった。

 

 特に印象的だったのは千秋楽の前日、たくさんのジュニアが踊る『まだ見ぬ景色』。狭いスペースの、特になんでもない場面でバク転をした、随分チャレンジングな長妻の姿。彼に元々興味がある人以外には気付かれることはないであろう、とても目立たない場所でのこと。観られている意識、観てほしいという意識が、すっかりこの2ヶ月で鍛えられていたような。

 

クロバットは滝沢歌舞伎においても、バク転が出来ることがジュニア選抜の条件の1つとなっていたので、結果的にその頑張りはわかりやすく次の仕事に繋がった。ちなみにアクロバットだけでなく、セリフもちょっとずつ変えてみたり(ヒンデンブルク号に対して『アメージング!!』『ファンタスティック!!』『アンビリーバボー!』など)、最後まで彼が考えて立ち振る舞っているらしい、というのが伝わる2ヶ月だった。

 

(おまけ:3月の少年収。珍しく行った収録が、彼が色んな人のバックについて何曲も踊る、いわゆる無所らしいポジションを全うした最後の回になった。谷村くんが不在で、明確に動きをあわせようとする対象の人がいなかったのも久しぶり。全体的にとてもナチュラルに踊っていた彼の姿は、忘れられない。)

 

〈滝沢歌舞伎'16〉

今までの彼の舞台と違い、衣装に世界観がきちんとあり、出番もバラエティ豊か。はじめて歌舞伎に赴いた身としては、演目も分かりやすく、力まずにぽんぽん楽しい場面が提供されたこの舞台は、あっという間に終わってしまった春を特別なものにしてくれた。

 

カンパニーの一員として、まずしっかりと馴染むこと。ジャニワですっかり後回し気味だったこのことを、谷村くんと長妻は教えられたのか、心がけたのか。ある程度のスキルと存在感は既に手に入れた彼らだからこそ、身につけるべき調和がしっかりと補われていた、そんな舞台だったと感じる。

ストイックに1つの舞台を創り上げるという点で、歌舞伎を経験してくれてよかったとは揺るぎなく思っているが、裏返すと、彼が工夫する余地はあまりない舞台だった。ダンスやパフォーマンスでの見所も、そう多くはなかった。まぁ好みの問題だろうが、かわいいと思えるところは多々あれど、かっこいいと思わせてくれるところはわずかしかなかった。むしろ、同い年の前田くんや根岸くんの色鮮やかな表現の数々をみて、適材適所という言葉があることも理解しつつもこれは長妻には出来ないなぁと思うことばかり。わたしは今まで長妻に凄く自信をもっていたが、彼の魅力はぼんやりしていて、気付かれにくいのではないか、と観ながらなんとなくもやついていた。

それの打開策にユニットという選択肢があろうとは、微塵も思っていなかったけれど。

 

※クリエは行ってない。

 

〈サマステ ジャニーズキング〉

無所属でなくなった彼をみるのは、これがはじめてだった。無所属時代の彼の仕事には満足していたから、もっと前に出てほしいとは思っていなかった(ここら辺のことは、前回のブログで述べている)。どこに何の楽しみを見出せばいいのかわからないまま迎えた初日。披露された歌の数々は2015年に彼が関わった曲が多く、否応にも上書きされていく思い出に、酷だなぁと感じ。バルコニー、ステージに立つ彼は、どうみてもわたしが馴染んできた彼ではないように思えた。

 

でも、それがわたしを彼を応援することとなった最初のきっかけを思い起こさせてくれた。ただ単に、そこで振舞う彼はシンプルに印象的だった。『印象的』の示す言葉こそわたしが彼を好きになった時のそれとは少し違うが、とにかく、わたしをただならぬ好奇心でいっぱいにさせてくれた。マイクを持ち、時にセンターに立ち、アクロバットのスパイスとして機能し、楽曲のソロパートをもらう。どうしても、どう見ても、かっこよかった。

 

これまでの経験を惜しみなく彼に落とし込んでくれるLove-tuneメンバーのおかげでもあるが、彼を観ることの楽しさを、久しぶりに感じた。もう1度、彼を見つけた気分だった。

 

パフォーマンスとしても、単純に雰囲気としても、もちろんまだ溶け込めきってはいなかった。でも、この場は、彼の未知数な可能性を、彼を知らなった人へ、そして知っていた人へも示すにはじゅうぶんすぎるぐらいのステージだった。

 

A.B.C-Z STAR LINE TRAVEL CONCERT〉

去年はSnow Manのうしろ、メインサブバックみたいな感じの立ち位置で出ていたのが、1年後堂々メインバックとして登場。初日のラストで、長妻と紹介されたあとバク転した姿にメインバックとしての余裕を見て取り、感慨深かった。だってそれは、彼より前にいたSnow Manがずっとやってたことだったから。

 

手脚を勢いよく動かす振付が多く、ハッとすることが多かった。そういう派手に動いてもよいダンスをみるのも久しぶりだったことを思い出し、これもメインバックだから許されることだと気づく。

少しさらりと踊ることもついに覚えつつも、楽しい曲はハッキリとした笑顔で、かっこいい曲はいつも確認できる、どこか艶かしい表情をたくさん見られた(そこまで表情をつくることは、まだしないのか出来ないのか、どちらだろうか)。

変わった(変えた)部分、変わらない部分、すべてが楽しかった。

 

しかし私も改めて映像でみて驚いたが、SEVEN COLORSの迷いのなさすぎる顔。この時まだサマステも途中だったというのに、どうみてもはっきりLove-tuneとしての顔。どうぞ円盤で確認してみてほしい。

(それにしても1年ぶりのまともなうちわ現場は、どっと疲れた…。)

 

〈DREAM BOYS'16〉

Love-tune全員が、Love-tuneとしての印象をつける。その使命をしっかりと背負っていると感じた。彼もそのもとに工夫する必要はあれど、もう1人だけで考えることはない。彼は適性と力量を考えた結果あまり動かないというキャラクターを選んだが、それもチャンプチーム全員とのバランスが取れていた。その中でじわじわと、キャラを壊さない範囲でよりチャンプチームらしい挑発的な言動を取り入れていったのには、以前より全く絶えることのない向上心を、今回もしっかりと捉えることができた。(ユウタをさらりと、でもきちんと聴こえるように蔑むセリフを入れたり、モリタがやっていたのと同じやり方でカメラクルーを煽ったり。)

たくさんのダンスシーンでは、この舞台においてはやはりダンスが自分の持ち味だと言わんばかりに活き活きとしていた。随所で披露されたアクロバットも、(失敗もあったが)良いアクセントになれていた。憧れの人玉森くんと、今の指標であろう美勇人くんと3人で踊ったSURVIVORも、初日にみたそれと3週間後にみたものとでは、のばす手脚の音・リズムへの当てはめ方が違った。ただ単に踊り慣れた、そうではないだろうな。

 

〈JOHNNYS' ALL STARS IsLAND〉

(まだ1回しか観てないのと、そもそも終わってないので様子見の段階である) Love-tuneとして、と引き続きメンバーが考えてくれている中、なかなかそれを見せつけられる場面はなく、こちらとしてはどことない悔しさ。でもきっと、そんな中でもっと7人で話し合ってくるのだろうなと予想はしているので心配ではないが。

長妻について何か言うとすると、まあ今までの舞台とえらく違うのは、舞台序盤にしては珍しく顔がつくれているほうだなぁと。これだけわらわらしている舞台だし、なかなかぼーっと佇むだけの人もいる中で、とりあえずそうはいないようにしようという意識は伝わる。それだけで、この1年の重みをずっしりと感じられる。

あと、今までなかなかきちんとは確認出来なかったキーボードを音に合わせて弾き続ける(続ける、が大事)姿も見られたので、ひとまずその意識はあることがわかり安心した。

 

以上。 全てあくまでもわたしの感想と想像であるので、それだけはご理解を。

 

私は、彼に理想はない。こうあってほしいというイメージは外見内面共にない。

それよりも、この時彼はどう思って、こう行動したのかと、その事実の中身を紐解いていくのが、わたしには楽しい。

そもそも、わたしが脳内で考えられる理想という上限など、越えていってもらいたい。

 

この1年で彼の庭師は変わったが、庭そのものの生命力と、自分で手入れをする努力が失われたわけではない。それがわかるから、これからも観に行く。

 

2017年は、彼の庭がどう彩られるのか、今から楽しみで仕方がない。

無所担でなくなった日

「●●くんにもユニットください」

 

無所属Jr.担当にとっての常套句に、全く共感し得ぬまま一年を過ごした。
いよいよ自分の担当にとって"願っても無い"日がやってきたが、わたしはそれを本当に、願っていなかった。

 

無所担当から、いきなりLove-tune担当を名乗らざるを得なくなった日。

 

悪夢のはじまりだとしか思えなかったあの初夏の日から数ヶ月経ち、わたしはあっさりすっかりLove-tune、そしてLove-tuneにいる自分の担当が愛しくてやまないようになっている。

 

どうして彼に無所属のままでいてもらいたかったのか、その時危惧していたもの全てがただの杞憂であったことがはっきりとわかる。それどころか考えもしていなかったような魅力的な担当の姿に出会うことが出来ている。

 

Love-tuneは、夢のはじまりだった。

 


とはいえ、何がそんなに気がかりで、ユニットが受け入れがたかったのか、一応触れておきたい。

 

きっと無所属のままでも満足であったろう理由に、わたしが担当を好きになった昨年の春以降、彼の仕事がコンスタントにあり、活躍の場がない事に悩んだことがなかったからという大前提があることは否定のしようがないが、それを踏まえた上で、"まだ"無所属でいてもらいたかった理由は主に二つあった。

 

一つは、ユニットに入られることで、現場で関わる人ないし彼のキャラや特技が定められてしまってはあまりにもったいないし、まだ早いと思っていたこと。

わたしは無所属の仕事における安定感のなさは、強みだし魅力でもあると考えている。実際彼は寺西くんと谷村くんという、全くタイプの違う二人とシンメを組んだ経験をもつことが出来たし、シンメでなくとも次はどんな人との、どんな姿を見せてくれるのか、現場が変わるたび楽しみだった。

 

また、彼は何かに特別秀でている人ではなくなんでも出来たがる人、かつ近くにいる人の影響を即座に受けるのでその会得していく様を観察するのが非常に面白い。どんなことにも染まりにいける真っ白さがあって、無所属だと絵の具の種類は無限にある。
なんでもそれなりに出来るようになった上で、彼が彼自身の強みを何だと考えるのかをゆっくり探りたかった気持ちがあった。

 

さて、そんな言わば発展途上の状態をもう少し楽しみたかったが、いざLove-tuneに加入になるとこの役割問題に向き合わないといけない。その時、このメンバーの中では長妻が一番なにももっていないではないか、何もできないではないか、このままでは埋もれてしまうという不安がよぎった。
そして案の定、方向性が打ち出された。キーボードという完全なるnewスキルと、ジャニワ'15-16の時に習得しはじめたアクロバットを積極的に行うというもの。
はじめの頃は「誰もいないからその役をやれば?」と言わんばかりの、無理やりとも思えるキャラ付けに当然頭を悩ませた。長妻である必要を感じなかった。

 

しかしキーボードはともかく(バンドを名乗る以上、本当に弾けるようになって当然。完全に課題である)、アクロバットに対してこちらがこわくなるぐらい貪欲な彼の姿を見て、段々と発想が逆転してきた。長妻が一度に二つも新しいことに挑戦させ甲斐のある人物であって、彼なら出来ると踏んで与えられた役割だということを誇るべきではないか、と考えるようになった。彼は自身の技量を考える前にやります、というタイプなはずだし、今まで持ち前の度胸と座右の銘の『全力投球』と強靭な精神力でどんな仕事も完璧でなくともやり抜いてきた。


Love-tuneにおいては、あれ程スキルフルなメンバーが集まっていたにも関わらずさらにユニットを強くしようと、そこにはなかったものを既にもっている人を選んだのではなかった。これから出来るであろう、さらに言えばなんでも出来るであろう可能性とその実現力こそ長妻の武器で、無所時代に見せつけてきたその姿勢を、そのままLove-tuneは買ってくれて、それを信じてくれている結果が今の彼だと思う。何も出来すぎないこと、それこそが強みだったと今となっては感じる。

 

しかも何より懸念していたそれらだけになることはなく、ダンスや演技などのスキルも元々のキャラクターを尊重しながらきちんと教えてくれて、伸ばしてくれていることがわかる。特にダンスに関して疎かになることが本当に不安だったのだが、美勇人くんが『全部を教えたい』と言ってくれている程であり、心強い。先述の通り、人のイズムをすぐ長妻は自身に反映させるので、美勇人くんと長妻をみてるとそれに気がつくことが出来る。今は、それでよい。

 

もう一つは、ユニットを組む上で最適な場所がないと考えていたこと。
もともと長妻×人が主な興味対象のわたしにとって、全く思い入れのないユニットに入れられることよりこわいことなんてなかった。長妻以外を愛せないかもしれないユニットにもし入られたとしたら、これまでのスタンスで応援し続けていけるのか、担当でい続けられるのか、自信は全くなかった。
とはいえ、例えば今まであった"寺西たち"*1や"ユニット名未定"*2で本格的に活動してほしい、とも思ったことはなかった。

 

そう、まさにLove-tuneはその考えうる最悪のケースだと思われた。『ユニットください』と宣う人達にずっとずっと苛立っていた。ユニットに入って、単純に担当の活動の場さえ増えればいいのか?彼が、彼だけがぽんと投げ込まれた世界でも?ほぼ馴染みのなかった人たちに、彼も、わたしも溶け込んでいかなければならない難しさを、過剰なまでに感じていた。

ようやくわたしがLove-tuneにきちんとはじめまして出来たのは、7/26のサマステ初日だった。

その前に放送のあった少クラのFIRE BEATで、絶望しかなかった自分の心境に変化はすでに起きていた。
自己紹介のように増えていく3人のメンバー。長妻は、サビのダンスでセンターに立っていた。その今まで全く見たことのないような光景と、彼の表情に震えが止まらなかった。素直に、あまりにもかっこよくて、興奮した。かっこいいと思ったのなんて、すごく久しぶりだった。
この本気の渦の中で生きていくことになる長妻に、『ここじゃない』とは全く思わなかった。

 

そして終始緊張しながら見たサマステで、フリーになったときに絡みに行ける人がおらず一人ふらふらとする姿をみたときに、いよいよ本当に今までと違うフィールドにいるんだなという実感が湧いた。しかし、期待通りLove-tuneのパフォーマンスそのものは彼を置いて行かなかった。むしろ、彼だからこその見せ場までつくってもらえた。長妻のポジションを、長妻でなくてはならないようにしたいという工夫をしてくれている人達だと感じられて、嬉しかったし、本当に楽しかった。


『扱い方がちょっと不安定』問題(by阿部亮平くん)(余談だが彼ははじめのころからこれに気がついて積極的に絡んでくれていたので感謝しかない)も、彼らが過ごす日を重ねていくうちにあっさり解決していた。現場ごとでなく申し訳ないが、たまたま彼らの健人くんソロ&キスマイドームの見学に居合わせたとき、彼らのとてもよい雰囲気をこの目で見ることが出来て心底安心したし、その後の雑誌の取材や、えびSLT、ドリボ…と同じ時を過ごしただけどんどん信頼と親睦を深めていき、今の仲の良さそうな、もし本当はそうでなくとも仲良さげに見せてくれている姿が、わたしはたまらなく好きだ。

 

ぽつん、と放り込まされた長妻は、それだからこそ、みんなにないものをもっていた。そんな彼を、メンバーみんなが理解しようとしてくれて、素直に刺激を受けてくれている姿からは、他のメンバーの今までの経験値の高さが伺える。まっすぐ彼を評価できるのは、今までたくさんの人をみてきたからだろうと思うから。

 

Love-tuneに入っても、長妻は相変わらず真っ白のまんまでいてくれている。
無所属時代、たくさんあった絵の具を、今までは自分でぺたぺた塗っていた。いよいよ、筆をもってくれる人達があらわれた。でもその人達は、自分勝手に塗ろうとはせず、きちんとたくさんの色を使って、塗るどころか絵まで描いてくれるような人達だった。

 


ただ単に彼の独特のダンスが気になった日から一年、彼はどれだけの文字数をわたしに書かせてるんでしょうね。全く、彼の担当は面白い。

 

わたしの長妻に対しての、かわいい、かっこいいだけで終わる人になって欲しくないという願いが、なんだか叶いそうな気がする。
長妻の、そしてLove-tuneのメンバーの今までとこれからに大いに感謝しつつ。
『担当はLove-tuneです』と胸を張って言える幸せを噛み締めている。

 

*1:森継、寺西、原、目黒、長妻、谷村による2015年夏の台風。4人の武者無所お兄さんのところへの谷れお短期留学みたいな実態であったが、人気のシンメの安定した供給がされていて、あれだけ一緒にいたのに貴重なオフの日に6人でコスプレしてテーマパークに行って交遊を深めるなど勢力を拡大しながら5〜8月の間停滞し続け、その影響の爪痕が大きい(特にわたしへの)。ちなみに無所6とかいう特定性の薄い数字に彼らを当てはめるのが嫌で、わたしはその表現は使わない。

*2:なんかの雑誌のなんかのアンケートで突如結成が噂された長妻、谷村、前田、根岸、海宝というほぼキャリアも年齢も同じの仮ユニット。歌番組のバックで一回、あとは何度か雑誌のくくりが同じだった程度で表立った活動はなかった。確かに平和そのものだったが、長妻がセンターでありリーダーになり得そうなユニットでは彼ら全員のこれからを活かしきれないはず、とわたしは乗り気ではなかった。各々の個性はなかなかのものなので、メンバーは当然好き。